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酸化チタン光触媒可視光領域でも反応多孔質生かし微生物増殖
(株)オーエスユーは可視光領域でも機能する酸化チタン(TiO2)光触媒を開発した。 【日刊工業新聞 2002年1月21日(月)】

大気中で炭化チタン(TiC)を燃焼合成すると、表面に酸化チタンの被膜が形成されると同時に酸化チタンの酸素が一部、窒素に置換される。その際に酸化チタンの結晶構造が変わり、可視光でも光触媒反応が起きる。母材である炭化チタンの空げき率50%という多孔質を生かして微生物を増殖し水質浄化のフィルターに応用するなど、光触媒と微生物処理の両面から汚濁物質の分解や除去に利用する。
3000℃近い高温発熱反応で化合物を製作するのが燃焼合成。不純物の混入を防ぐため、アルゴンなど不活性ガス中で合成することが多い。しかし山田社長は酸化チタン皮膜を形成するため、大気中で炭化チタンを合成した。その結果、酸化チタンの酸素の1%程度が窒素に置き換わった。燃焼合成による化合物は3000℃近くの高温から数秒間で500℃まで急激に温度が下降する。この激しい温度変化が窒素を残存させ結晶構造を変えた。
温度の下降が緩慢であれば、チタンと酸素が安定した化合物であるため、窒素が残る余地はなかった。温度の急低下で窒素が残り、紫外線に比べエネルギーの弱い可視光下でも触媒機能を発現させる。
山田社長は可視光下の触媒、有機物質の分解機能を実証するため、200ccの蒸留水に20mgのメチルオレンジ色素と表面積が100・に及ぶ酸化チタン被膜に包まれた炭化チタンを投入した。その結果、72時間でメチルオレンジは当初の1%以下に落ちた。
(株)オーエスユーは大阪産業大学発のベンチャー。同大と山田社長の共同出資で2000年12月に設立した。

 
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