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シーズ生かす純大学発ベンチャー
大阪産業大学発のベンチャー企業。開発した新素材「セラミックス多孔質体」の特性を活用し、企業と連携して消臭スプレーや芳香剤などの新商品を生み出している。 【大阪日日新聞 2004年7月23日(金)】

大阪産業大学工学部の教授でもある山田修代表はさまざまなセラミックス多孔質体の製造方法や、その応用技術を開発しており、20以上の特許を取得してきた。
「この技術シーズ(種)を社会還元するとともに、大学とは異なる教育機会を学生に提供できるようにしたい」。山田代表は、外部の資金を入れずに大学だけが出資する「純大学発ベンチャー」を大学に申請した。全国でも前例がないため、理事会に納得してもらうための資料やデータを用意し1年かけて説得。2000年12月に同社設立にこぎつけた。
開発したセラミックス多孔質体には金属並みに高い電導性、スポンジのような吸水性などの特徴がある。このうち、銀を燃焼合成して開発した多孔質セラミックスから消臭・殺菌効果がある「銀イオン」が水中で溶け出すことに着目して開発されたのが「セラミック触媒ペレット」だ。
セラミック触媒ペレットは、東大阪市の企業と連携し、水周りの悪臭などを抑える消臭スプレー「銀イオン水」として商品化された。スプレーのボトルに水を継ぎ足せば100回まで繰り返し使えるため、環境に優しい商品として、今月から東急ハンズで実演販売が始まった。
また内部が親油性、表面部が親水性の多孔質セラミックスも開発。アロマオイルを垂らせば内部に吸着され、表面が水のバリアーになるので蒸散を抑えられる。こちらも東大阪市の企業と連携して、香りを持続させられる長寿命天然芳香剤として販売中だ。
山田代表は「核となる商品を作り出し、その収益で世界中に安全な水を供給する仕組みを構築したり、将来の社会に技術的に貢献したい。同時に、21世紀を担う力のある若い人材を育てていきたい」と抱負を語る。

 
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